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議会報告

公明党 H22.3月議会での予算賛成討論

平成22年度多摩市一般会計予算に対し、公明党を代表して、可決の意見討論をいたします。
渡辺市長の退任に伴い、骨格予算となったため、多くの政策的事業は6月議会を待たなければなりません。そのため、ポイントを絞って討論いたします。

昨年夏、民主党の描く夢物語を国民は信じ、政権交代は行われました。そして7ヶ月、政治と金はトップ2人のことだけで止まらず、聖職とも言われる教職員組合と政治家との癒着、国民の失望感はさらに増長されました。普天間の米軍基地移転先の問題は、さらに沖縄の人たちの心を逆なでし、マニフェスト違反ははなはだしいものがあります。ぶれる政権に、信頼性は失墜し、国民が嫌気を感じていることは、支持率の低下でも明らかです。信頼に乏しい政権で経済が安定するはずもなく、さらに悪くなったと答える声が増えています。

このことは、多摩市の平成22年度の市税の見込みにも表れています。前年度に比べ、4億3500万円の減収となり、5年ぶりの臨時財政対策債つまり借金を計上しました。
建設債のように、形に残れば分かりやすいのですが、一般会計の中に取り組まれるため、借金だけが増えていくことになるのです。本当にこの7億の借金は必要なのでしょうか、借金をしてでもサービス水準は守るべきなのでしょうか。

臨時財政対策債になった経緯を
「限られた財源の中で、どう市民生活を守るのか、このままでは社会的セーフティーネットに切り込まなければならない、という苦悩の中で赤字債の発行に至った」、と答弁がありました。この市の現状は受け入れるものですが、その前提には、高コストの改善を行うということがあってのものです。

これまでも、公明党は高コストの改善を求めてきました。市民サービスは公務員が行わなければいけないのか、民間では何がだめなのか、議論されたのち、今では評価されている学童クラブのように、民間委託は増えてきました。今後は、方向性の決まった給食センター、そして図書館の一部民営化、日本一高いといわれる職員給与の問題など、高コストを改善することで、あと10年で全国平均を上回る超高齢社会を迎える多摩市の健全財政を守ることになると思われます。

なお、市債を発行することに恐れることは無い、という驚くべき発言もありました。借金の返済はだれが行うのか、将来に禍根を残すなど、決してあるべきではないと申し上げておきます。

次に、国費で行うといったにも関わらず、地方負担つまり市財投入を、国から一方的に押し付けられた子ども手当について述べます。
子ども手当は、民主党マニフェストの目玉政策であり全額国費で行うと、鳩山首相は発言し続けてきました。その目撃者は国民全員であろうと思われるほど、幾度となくテレビはその映像を映し出していました。歳出を徹底的に見直すことでその財源を生み出す予定だったはずにも関わらず、実施段階では児童手当法を廃止することなく、その制度を借用したものとなっています。結局、民主党は、子育ての理念もなく、選挙に勝つために、財源の裏づけもないまま、子ども手当で国民を惑わしたのです。

さて、22年度予算で示された事業カルテ「子ども手当支給事業」は、「22年度における児童手当の拡充による子ども手当支給事業」であり、あくまでも22年度単年度のものであります。23年度以降は国費での見通しもたたない状態ですので、事業カルテの記述については、正確さを求めます。

この児童手当は、公明党がもっとも大事にしてきた政策の一つです。それは、一地方からの発信で、市民の小さな声を吸い上げ、政策に結びつけたものです。

昭和42年(1967年)12月、千葉県市川市で公明党議員が子どもたちの健全な育成のためにと児童手当の創設を提案し、翌年全国初の児童手当が実現されました。

昭和43年、公明党は他党に先駆け児童手当法案を提出、ついに昭和47年1月から国の制度として実施が始まりました。
公明党が連立に参画以来、欧米並みの子育て支援を目指し、児童手当拡充のため改正をたびたび行ってきました。それまで3才未満だった対象児童の拡大や所得制限を緩和、子育てに社会が責任を持とうとする考え方を確実に広げてきたものです。

具体的に述べれば、平成12年には、支給対象が義務教育就学前までに拡大、翌年の13年には、支給率を支給対象年齢の児童の72.5%から 85%に引き上げるよう所得制限を緩和、16年には、支給対象を小学校3年修了前までに、さらに18年には、小学校修了前までに拡大するとともに、支給率を90%に引き上げるよう所得制限を緩和、そして19年には、3歳未満時への支給額を1万円に引き上げました。

この児童手当の拡充をばらまきと批判し、法改正に伴う4回の拡充法すべてに反対した唯一の政党が民主党でした。今回の「子ども手当支給事業」は、公明党が拡充し、民主党がことごとく反対してきた現行の児童手当制度そのものの上に成り立っているものです。

現行の児童手当制度を活用するのですから、これまでの児童手当法改正に反対した民主党の対応が誤りであったと国民に対して、明確に説明すべきです。国会での論戦の中で、長妻大臣は、「給付内容が十分ではないということ等で反対」をしたと答弁していますが、当時の議事録には、「選挙を意識し過ぎて、慌てて、性急に、いわゆるばらまきというようなものにつながるような形で」などと複数の民主党議員が、公明党の拡充案をバラマキと批判しているのです。
民主党こそ、昨年の選挙の際、勝つために、財源もないのに見境なく夢をふりまいたことを反省すべきです。国費で実現する可能性がないことを知るや、公明党にすりより児童手当制度を借用する民主党の体質それ自体に、党の中から批判がでないことが不思議でなりません。

国民が信頼しきれない政権に、23年度の子ども手当の総額5兆3千億円を揃えることが出来るのか、疑問視されています。厚生労働省の役人が「平成23年以降の本格的子ども手当法案は不可能になり、今回の法案をさらに継続するか、多少の財源を乗せるしか見通しがない」といっている話も流れています。また、長妻大臣は「政府全体で、より一層の歳出削減や予算の見直しに徹底して切り込むこととしており、平成23年度予算編成過程において、財源のあり方も含めて結論を得てまいります。」と、曖昧な答弁を繰り返しています。

この子ども手当や高校授業料無償化の影で、15歳以下に対する扶養控除38万円の廃止、16歳から18歳までの特定扶養の扶養控除上乗せ分25 万円の廃止が予定されています。これにより、平成24年度では市の増収は、3億9千万円になると考えられていますが、市民生活はどうなのでしょうか。見えないものがあまりにも多すぎます。

多摩市では、22年度だけは2億6830万の市財の持ち出しとなっていますが、これはあくまでも22年度のことだけと、市は強い姿勢で国に物申していかなければなりません。
予算特別委員会の中でも、赤字国債を財源としている限り、将来世代に対する負担の先送りである、23年度からの本格実施の制度設計、負担のあり方が明らかでない、と申し上げました。こうしたことを次期市長に、明確に申し送りをし、国の考え方の不安定さで市民生活を脅かすことのないよう、強く要望いたします。

なお、学校の耐震問題についても触れておきます。
多摩市は、校舎の耐震工事は全て終了しており、あとは22年度で予定していた体育館の耐震工事さえ済めば、避難場所の安全性は確保されることになっていました。ところが22年度に予定していた6校のうち、現政権が国の基準を変え大幅削減したため、2校だけが対象で、4校は補助対象から外されてしまいました。

耐震工事は6月補正の予定ですが、補助の出る2校だけを工事するのか、4校は市財持ち出しで行うのか、検討しなければいけない課題となっています。今後市長会から、耐震工事の費用は国が出すよう再度要望することなど、市民生活を守るため申し送りに加えていただくことを強く要望します。

それでは、款別、事業別に若干意見を申し上げます。

総務費

●会計管理経費
次回の納税からマルチペイメント及びコンビニでの納付が開始され、市民にとっても利便性の向上が期待されます、市民への周知はもちろんのこと、今後も更なる拡充と、また住民票や印鑑証明など申請書類に関してもコンビニやその他において受け取れるよう、システムの検討を要望いたします。

●多摩市複合文化施設等管理運営事業
公益法人化されますが、経営部分に、市民の税金がかなり使われているのが現状です。多摩市民にとってさらに有用な施設へ、また特典などを考慮すること。また東京都にも維持管理面において補助してもらえるよう努力ねがいます。

民生費

●学童クラブ
 委託している学童クラブの時間延長は6月の補正ですが、都型の新制度を活用する方針を評価します。民間事業者が運営、学校敷地内に設置、規模は70人以下などで、多摩市は3つの学童クラブが対象です。
他の学童クラブは順次民間委託されて、時間延長となるわけですが、時間がかかります。その間、シルバー人材センターやファミリーサポートセンターなどを活用されるよう、保護者に周知することを要望します。
待機児については、他市で行われているランドセル登館の検討が必要です。そして、待機児が最も多い第二小学校にはもう1つ第2学童の設置を早急に検討する必要であり、建替え計画の中に織り込むことを強く要望いたします。

●包括的支援一般福祉事業
今後ますます、共助の支え合いづくりが重要視されてきます、ラウンジ事業やサロンなど、大きく貢献すると思われます。今後も、社協と連携し具体的な進め方や対策などを十分検討し地域の格差がないよう努力ねがいます。
また急速な高齢社会に伴い認知症問題、在宅介護問題、その他福祉全般の問題については、一人を助けるのに多くの人員と労力そして時間が必要とされます。
今後このような事を想定し、業務改善、また人員配置の見直しをし、福祉社会への対応を要望します。

衛生費

●ごみ減量化推進事業
有料指定袋によるゴミ収集を開始し、ゴミ減量や資源分別においても、市民の意識が向上したと思われます。資源集団回収も年々増えている状況です。今後は、既存地域の集団回収の促進や、モデル事業の促進と、更なる減量啓発を促し、地球温暖化に対しての一助となるよう要望いたします。

土木費

●「非木造住宅耐震診断助成金」についてです。
対象は42管理組合、227棟ですが、そのうち診断を受けたのは5管理組合、34棟だけです。築30年を過ぎようとしても、37管理組合193 棟はそのままです。市は耐震の意思があるか、毎年のようにアンケート等しているのですが、進んでいない現状です。耐震アドバイザーには、各管理組合が自らの安全安心のために耐震診断を受けるよう、助言等の活動を要望します。

●道路管理整備事業
高齢化に伴い、健康のために歩く方が増えています、ニュータウン地域においては、遊歩道(ペデ)が整備されていますが、老朽化が進み、根上り、タイルのはがれ、側溝の詰まり、照明の暗さ、ベンチの腐敗などが目立ちます、また自転車事故の対策や手すりなどの必要性もあります、今後の見直しなどの対応を要望いたします。

教育費

●放課後子ども教室事業
放課後の子どもの居場所づくりです。
H19年よりスタートし、現在13校まで増えました。
この事業は、どこまでも学校、PTA、地域の協力があって成り立つもので、中長期の視点の中で、ずべての小学校区で実施を目指すとしています。しかし、地域の協力を得るのが難しい学校も2校あるとのことですので、子ども青少年部と教育委員会の連携の輪をさらに広げる必要があります。
南鶴牧では放課後子ども教室と学童クラブとの間で、連携に向けた意見交換が開かれ、遊び方のルールなどが定められました。学校内に学童クラブがあることでのメリットです。今後もこうした連携が広がることを要望します。

●学校情報環境整備事業
PCも教員1台、教室1台環境となります。電子黒板も活用するためには、その研修内容が大事です。各校に週1回は、支援が入る体制を予定し、すでに授業に入ったり資料作りを一緒に行っているようです。授業内容の向上には支援員の教育への意識で大きく左右されます。質の高い支援員を選ばれることを要望します。

●通学路安全対策事業
学校の統廃合が進むにあたり、通学距離が長くなることでの心配、また共働きによる「カギっ子」も増えていると思われます。このような不安を解消するため、ICTを利活用した電子タグを付けて、保護者にメールで知らせる、登下校の見守りシステムの導入など、保護者の不安を解消するシステムを構築することを要望します。

●スポーツ教育推進校事業
文部科学省はH20年度から全国の小中学校の体力調査を行っていますが、多摩市は全国、東京都平均を下回る結果となっています。体力は、人間のあらゆる活動の源であり、物事に取り組む意欲や気力といった精神面の充実にも深く関わる問題です。子どもの体力低下は、将来的に生活習慣病の増加やストレスに対する抵抗力の低下などにつながると懸念されます。
他の自治体などを参考に体力向上への取り組みを期待します。
以上、賛成の討論といたします。